フィリピンに30日以上滞在できる観光ビザって? 取得方法まるわかりガイド
vntkg英会話ブログ編集部2017 12.26 Tue
目次
日本国籍であれば、ビザなしで最大30日間フィリピンに滞在することができます。ただし、30日を越えて滞在する場合にはビザが必要です。
フィリピンに長期滞在できるビザはさまざまありますが、フィリピンで働くことを予定していなければ観光ビザ(ツーリストビザ)を取得するのが一般的です。
観光ビザの初回申請では59日間滞在できる
フィリピンで長期滞在するための観光ビザは、非移民ビザ(短期渡航ビザ、Temporary Visitor Visa)で9(A)と表記されているものです。このビザは、「会議への出席、企業間のミーティング、ワークショップやセミナー、療養、観光(親族や知人の訪問や娯楽等)を目的とした」滞在を対象としています。原則として就学や就労は認められていません。
観光ビザを申請すると、まずは59日間の滞在が認められます。滞在期間を延長したい場合は、フィリピンの各都市にある入国管理局で延長を申請しましょう。申請すると、最長3年間まで滞在できます。
就学したい場合には、追加でSSP(Special Study Permit)をフィリピンで取得するか、学生ビザへの切り替えが必要です。また就労したい場合には、労働ビザなどが必要です。
取得条件はパスポートと有効期限が6ヶ月以上あること
パスポートの有効期限が6ヶ月以上あることが条件です。6ヶ月以上の滞在を申し出る場合には、滞在予定日数以上が必要です。
観光ビザは日本でもフィリピンでも申請ができる
取得方法は、大きく2つ。出国前に日本で行う方法と、入国後にフィリピンで行う方法です。
出国前に日本で申請する場合
日本で申請すると無料で取得できます。ただし手続きに手間と時間がかかります。あらかじめ30日以上の滞在が確定していて、出発までに時間の余裕がある場合には、日本で申請することをおすすめします。また、観光ビザが発給されたら、3ヶ月以内にフィリピンに入国することが義務付けられているので注意が必要です。
- 申請できる場所
- フィリピン共和国大使館領事館
住所:〒106-8537東京都港区六本木5-15-5
TEL:03-5562-1600在大阪・神戸フィリピン総領事館
住所:〒540-6124大阪府大阪市中央区城見2-1-61 Twin 21 MID Tower 24F
TEL:06-6910-7881
- 必要な書類
- ・パスポート原本
- ・パスポート写真のあるページのコピー…1部
- ・証明写真(3.5cm×4.5cm、フルカラー)…1枚
- ・ビザ申請書(領事館窓口でもらうことも可能)
- ・経済能力を証明する書類
- ・収入がある場合:預金通帳の原本+最新の取引明細あるいは残高証明書
- ・収入がない場合:親族などによる身元保証書+身元保証品の身分証明書+身元保証人の預金通帳の原本+最新の取引明細あるいは残高証明書
- ・職業を証明する書類
- ・学生の場合:在学証明書
- ・雇用されている場合:雇用証明書
- ・自営業の場合:登記簿謄本
- ・無職の場合:無職または退職者であることの申述書(英語で記入、形式自由)
- ・フィリピン国内の滞在証明(ホテルの予約確認書など)
- ・フライトスケジュールがわかる書類(E-チケットなど)
かかる費用
なし
発給にかかる時間
5営業日
入国後にフィリピンで申請する場合
フィリピンで申請する場合は、3030ペソ(約7000円)必要です。そのぶん、必要な書類が少なく手続きもかんたん。その場でビザの発給を受けられます。
出発までに時間がない、30日以上滞在するかわからない、東京や大阪のフィリピン領事館が遠いという人は、フィリピンでの申請をおすすめします。
- 申請できる場所
- フィリピンの各都市にあるイミグレーション(入国管理局)で申請します。重要都市のイミグレーションはフィリピン入国管理局サイトに記載されています。
- マニラ(MANIRA BUREAU OF IMMIGRATION)
住所:Magallanes Drive, Intramuros 1002 Manila
TEL:(02)527-3251
クラーク(CLARK IMMIGRATION ONE STOP SHOP)
住所:2nd Floor, Clark Development Corp. Building 2127 Clark Special Economic Zone, Pampanga
TEL:(045) 499 – 3125
バキオ(BAGUIO IMMIGRATION FIELD OFFICE)
住所:#38 Wagner Road, Military Cut-Off, Baguio City, Benguet, 2600
TEL:(074) 447 – 0805
セブ(CEBU IMMIGRATION DISTRICT OFFICE)
住所:2nd Level J Centre Mall, A.S Fortuna St., Bakilid, Mandaue City, Cebu 6014
TEL:(032) 345-6441
バコロド(BACOLOD IMMIGRATION FIELD OFFICE)
住所:Aguinaldo Street, Bacolod City, 6100
TEL:(034) 433 - 8581
イロイロ(ILOILO IMMIGRATION DISTRICT OFFICE)
住所:Customs Building, Aduana Street, 5000 Iloilo City
TEL:(033) 336 – 9603
ダバオ(DAVAO IMMIGRATION DISTRICT OFFICE)
住所:JP Laurel Avenue, Bajada, Davao City
TEL:(082) 232-8076
- 必要な書類
- パスポート
- 証明写真(2インチ×2インチ、背景は白)…1枚
- ビザ申請書(窓口でもらうことも可能)
かかる費用
3030ペソ(約7000円)
発給にかかる時間
マニラ:10分〜数時間
マニラ以外の都市:数日留意点
延長手続きは、フィリピンに入国して30日以内に行いましょう。遅滞すると、1ヶ月あたり500ペソ(約1100円)のペナルティが課されます。
また、フィリピン入国時にも注意が必要です。ビザなしで入国することになるため、税関で帰国用航空券の提示を求められる可能が高いです。航空券を用意していなければ、ビザを延長することを伝えましょう。「I’m going to extend my visa.」と言えば通じます。
観光ビザは現地滞在中に延長できる
初回の観光ビザの取得では59日間の滞在が認められます。60日以上滞在するときは、フィリピン現地のイミグレーションで延長手続きを行う必要があります。
2回目以降の延長手続きでは、延長期間を30日間か60日間か選ぶことができます。長く滞在することが決まっていれば、60日間の延長を申請すると割安になります。
また、60日以上フィリピンに滞在する場合には、ACR-Iカード(外国人登録証)の取得が義務付けられています。ビザ延長時に合わせて手続きしましょう。
- 申請できる場所
- フィリピン各都市にあるイミグレーション(上述の通り)。
- 必要な書類
- ・パスポート
- ・ビザ延長申請書(窓口でもらうことも可能)
- ・ACR-Iカード申請書(窓口にて配布)
- ・ACR-Iカード申請用の証明写真(2インチ☓2インチ、背景は白) 1枚
かかる費用
- ・2回目の観光ビザ延長(滞在可能日数89日)…4300ペソ(約9500円)
- ・3回目の観光ビザ延長(滞在可能日数119日)…2330ペソ(約5500円)
- ・ACR-Iカード申請費…3500ペソ(約8000円)
発給にかかる時間
- マニラ:10分〜数時間(ACR-Iカードの発給には数日かかります)
マニラ以外の都市:数日 留意点
- 観光ビザの延長手続きは、手持ちのビザの期限が切れる前に行いましょう。なお、17ヶ月以降の滞在延長には、入国管理局長の承認が必要となります。
ACR-Iカードの期限は1年間です。ビザが切れる前に、ビザの延長と合わせて更新手続きを行いましょう。
6ヶ月以上滞在した場合は、出国時に注意が必要です。出国許可証(Emigration Clearance Certificate、ECC)を取得しなければなりません。これもイミグレーションで発行されます。フィリピンを出国することが決まったら、出発の遅くとも1週間前までにECC発行手続きに行きましょう。
滞在中に就労ビザや学生ビザに切り替えることも可能
就労する場合
フィリピン滞在中に就労することになったら、就労ビザに切り替える必要があります。切り替えはフィリピン現地で行います。
たいていは一般就労ビザ(Pre-arranged Employee Visa)を取得することになります。9(g)と表記されています。観光ビザの延長と同様、イミグレーションセンターで申請することが可能です。
就学する場合
就学する場合は、どういった学校に通うかによって必要なビザが異なります。
語学学校であれば、観光ビザのままで構いません。ただし、ビザとは別に特別就学許可証(Special Study Permit)、通称SSPが必要になります。イミグレーションのスチューデントデスクで申請するか、あるいは語学学校で代行してもらいましょう。
大学や大学院の正規課程に進学する場合は、学生ビザ(Student Visa)が必要です。現地では9(F)と表記されるビザです。学生ビザへの切り替えもイミグレーションのスチューデントデスクで行うことができます。
就学ビザも学生ビザも、申請から取得するまでに時間がかかります。数ヶ月待つこともあります。ビザの切り替えを待っている期間も、滞在許可がなければなりません。新しいビザが手に入るまで、観光ビザを延長し続けることを忘れないようにしましょう。
※ここに記載している金額は2017年11月時点のものです。時期により変更される可能性があります。
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