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can と be able to の違いは?「〜できる」の使い分けを完全マスター

can と be able to の違いは?「〜できる」の使い分けを完全マスター

“can” と “be able to”。どちらも「できる」という意味なのはよく知られていますよね。

「でも、ネイティブは使い分けているような気もするし…一体何が違うの?」と疑問に思ったことはありませんか? その疑問を一気に解決してしまいましょう! 今回は、“can” と “be able to” の使い方の違いを解説します。

“can” も “be able to” も使えるのはこんな時

canもbe ableも使えるシーン

「(人が)〜できる」能力を表す場合

現在形で「(人が)〜できる」という能力(ability)を表す場合には、“can” と “be able to” どちらも同じように使えます。

  • I can swim.
    I am able to swim.

    「私は泳げます」
  • Can you swim?
    Are you able to swim?

    「あなたは泳げますか?」

ただ、普段の会話では “be able to” はフォーマルな印象が強いので “can” を使うほうが断然多く、次に紹介する “can” が使えない場合に “be able to” を使う、というのが一般的な使い分け方となっています。

“be able to” しか使えないのはこんな時

be able toしか使えない状況

会話では “can” が断然多く使われるにもかかわらず、“be able to” しか使えないという場面もあります。

不定詞toの後ろにくる場合

不定詞 to のうしろでは動詞の原形しか使えない、というルールがあります。“to can” という表現はないので、必ず “to be able to” になります。

  • I want to be able to speak French.
    「私はフランス語を話せるようになりたい」
  • To do this job you need to be able to drive a car.
    「この仕事は車の運転ができないといけません」

助動詞の後ろにくる場合

助動詞(“will” “would” “should” “must” など)の後ろでも動詞の原形しか使えない、というルールがあります。これも “will can” とは言えないので、“will be able to” のようになります。

  • You will be able to walk in about a month.
    「一ヶ月もしたら歩けるようになるよ」
  • Will you be able to come to the party tomorrow?
    「明日パーティーに来られる?」

完了形で使う場合

完了形を作る時には “have/had” の後ろに必ず動詞の過去分詞がくっつきます。“can” には過去分詞形がないので、ここでも “have/had been able to” しか使えません。

  • We haven't been able to sleep well because of the aftershocks.
    「私たちは余震のせいでずっとよく眠れていません」
  • I wouldn't have been able to do this without your help.
    「君の助けがなかったら私はこれを成し得なかったでしょう」

“can”が好んで使われるのはこんな時

canが好んで使われる状況

現在形で使う場合には、canのほうがカジュアルなものの、 “can” と “be able to” がどちらも同じ意味合いで使えると紹介しました。ただ、一般的に “can” が好んで使われる場合というのもあります。

主語がモノの場合

モノが「〜できる」を表す場合には “be able to” ではなく “can” が好んで使われます。

  • The restaurant can accommodate up to 100 people.
    「そのレストランは100人収容できます」
  • This car can go as fast as 250 km/h.
    「この車は時速250kmまで出せます」

受動態の場合

受動態の場合にも “be able to” ではなく “can” が使われることが多いです。

  • These items can be shipped worldwide.
    「これらの商品は国際発送できます」
  • Only one coupon can be used per order.
    「一回の注文につき、クーポン1枚のみ使用できます」

過去形には要注意!

過去形にする場合は注意
現在形の能力「(人が)〜できる」を表す場合は同じように使える “can” と “be able to” も、過去形になると話は変わってきます。

実は、過去の「〜できた」を表すには “was/were able to” はどんな場面でも使うことができますが、“could” が使える場面はとても限られているんです。

そこで、“could” で「〜できた」を表すことができるのはどんな場合なのかを見てみましょう。

“could” は感覚を表す動詞と一緒に使う

感覚を表す動詞 “see・hear・smell・taste・feel” を使って「過去に〜できた」を表す場合には “could” も “was/were able to” も両方とも使えます。

  • The lodge we stayed in was amazing. We could see the Milky Way from our balcony.
    「私たちが泊まったロッジは素晴らしくてベランダから天の川が見えたよ」
  • I could taste the lemon flavor, but it was very subtle.
    「レモンの味がしたけど、ほんの微かだった」

“could” は過去の能力を表す

過去に「〜する能力があった」を表す場合にも “was/were able to” と “could” の両方が使えます。ポイントは一回だけの成功を表す「できた」ではなく、継続的にできた=能力があった場合にのみ “could” も使えるということです。

  • He could speak three languages when he was five.
    「彼は5歳の時に3ヶ国語話せました」
  • I could run faster when I was younger.
    「もっと若い頃はもっと速く走れたよ」

過去の成功を表すときは“was/were able to”

多くの人が間違えるのが、過去に「〜できた」という成功を表す場合に “could” を使ってしまうこと。実はこの場合には “was/were able to” しか使えません。

  • We were able to use free Wifi at the airport.
    「私たちは空港で無料のWifiを使うことができました」
  • After several tries, I was finally able to reach him.
    「何度も電話して、やっと彼に連絡がついた」

過去形の否定形は “couldn't” で解決!

過去の「〜できた」は “could” が使える場面が限られていて少し複雑でしたが、過去形の否定形「〜できなかった」はとてもシンプルです。

“could” のルールにとらわれずに、どんな場面でも “couldn't” を使うことができます。もちろん “wasn't/weren't able to” も使えますが、口語では “couldn't” がよく使われます。

【まとめ】
can, be able toどちらも使える
→「〜できる」という現在の能力を表す場合
I can/am able to swim.

必ずbe able toを使う
→to不定詞の直後 I want to be able to speak French.
→助動詞の直後 You will be able to walk in about a month.
→完了形を作る場合 We haven’t been able to sleep well.

canが好まれる
→主語がモノの場合 This car can go as fast as 250 km/h.
→受動態の直前 These items can be shipped worldwide.

could, was/were able toどちらも使える
→感覚を表す動詞と一緒に使う場合 I could taste the lemon flavor.
→「〜できた」という過去の能力を表す場合 I could run faster when I was younger.

必ずwas/were able toを使う
→過去の一回限りの成功 We were able to use free Wifi at the airport.

couldn’tは全ての「〜できた」に使える!

“Can you speak Japanese?”は失礼?

Can you speak Japanese?は失礼?

最後に一つ、“can” にまつわるお話を。

海外の人に「日本語話せますか?」と尋ねる時に、 “Can you speak Japanese?” と聞いていませんか? 実は、こんな場合には “Do you speak Japanese?” と聞いたほうが失礼になりにくいのです。

「話せる=can speak」なのに、なんでダメなの?と思うかもしれませんが、“can” は「〜できる」という能力を表すので「(能力的に)できるの?どうなの?」といった直接的すぎる表現に聞こえてしまうことがあります。それに対して、“Do you speak Japanese?” は「日本語を話しますか?」という、習慣としてどうなのかを尋ねる質問になるので失礼にならないのです。

同じように「納豆食べられる?」も、能力に関わる内容ではないので “Can you eat natto?” ではなく “Do you eat natto?” にするとナチュラルに聞こえますよ!