vntkg英会話ブログ編集部
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英会話をしているとき、自分の言いたいことはある程度言えている。だけど、どこか会話に流暢さが足りない。そんなことを思ったことはありませんか?
それは言葉と言葉の間を埋めるクッションのような言葉を十分に使えていないからかもしれません。
今回は、会話をよりスムーズにする魔法のフレーズ “you know” をご紹介します。
言葉どおりに解釈すると「あなたは知っている」となりますが、ここから派生して、さまざまな使い方があります。
「昨日観た映画あるじゃん?あの主演俳優ってさ、なんかさ、すごいかっこよくてセクシーじゃない?」
上の短い文章の中には3つの “you know” が入っています。ポイントはこれら3つの “you know” はそれぞれ、文頭・文中・文末に位置しており、それらの位置によって意味が変わってくるということです。
位置による意味の違いを見ていきましょう。
話題を変えるときや、話題を提示するときなどに使います。前項の例文でも、最初の “you know” には昨日観た映画という話題を提示する目的があります。
「そういえば~のことだけど」、「ほら~があるじゃない?」と会話の起点に使うのに便利なフレーズです。
また、“Do you know~” をよりカジュアルにした表現としても使うことができます。
「前に会ったジョンっているじゃない?」
「ああ、あなたのホームパーティーで会った人ね」
「知ってる? 彼もうすぐ結婚するのよ」
この場合、Aは、Bがジョンのことをちゃんと覚えているかわからないので、「ジョンっているじゃない?」と前置きをしています。
次の “you know” は、“Do you know he is getting married soon?” としてもいいのですが、ここでは相手に質問をする意図はありません。気軽に「ねえ、知ってる?」と言うときにも “you know” を使います。
普段の会話の中では、必ずしもスラスラと言葉が出てくるわけではありませんよね。
文中の “you know” は言葉をにごしたいときや、言葉が出てこないときなどに使います。「ほら、あのさ」、「ええと、それでね」という意味で、間をつなぐ役割があります。
「前の夏休みはどこに行ったの?」
「イタリアと、フランスと、ええと、スペインに行ったよ」
記憶が不確かであったり、考えながら話すときにも、文中に “you know” を入れると便利です。
同意や共感を求めるときに使います。「そうでしょ」や「~だよね」と、相手に共感してほしいときや、理解して欲しいとき、文末に“you know”を使うと伝わりやすくなります。
「どうして昨晩のパーティーに来なかったの?」
「昨晩はすごく疲れてたんだよね」
「最近忙しいもんね」
「わかるでしょ?」、「わかってくれよ」というニュアンスを出すのに便利なフレーズです。
直訳すれば「何かわかるか?」となりますが、文頭の “you know” と同じく、会話の起点や相手の注意を引くために使用できます。
「あの、何か飲むものをいただけませんか?」
と相手に話しかけるときに使うことができます。
「わかる?」、「わかってくれるでしょう?」と、会話中に相手に同意を求めるときに使いやすいフレーズです。
「彼のことは好きだけど、付き合いたいわけじゃないの。わかるでしょ?」
“You know what I’m saying?” も同じ意味合いで使うことができます。
“you know” は会話におけるクッションとしての機能を果たすことがわかってもらえたかと思います。
他にもそうした機能を果たすフレーズはたくさんあるので、さいごにご紹介したいと思います。
「実は」や「それがね」、「ところがなんと」という意味で、相手が驚いたりするようなことを言うときの前置きとして使います。
「結婚生活はどう?」
「実は、離婚したんだ」
「今夜は中華料理レストランに行くんだよね?」
「やっぱり、イタリアンレストレストランに行こう」
“well” は相づちや話を一区切りするときに使えるフレーズです。
「よし、それじゃ始めようか」
と、会議やパーティーなどの開始の合図として使うことができます。
「それじゃ、そろそろ行くね」
このように話を切り上げるときにも使うことができます。
“you know”は言葉が出てこないときに「つなぎ」の役割を果たすと説明しましたが、この役割を果たす別のフレーズとして “let me see”があります。
言葉どおりに解釈すると「見せて」となりますが、そのように使いたい場合は “Let me see 〇〇.”と言います。
「このクイズわかる?」
「ええっとね、たぶん思うに…」
seeと言えば「見る」と言う意味で広く知られていますが、「考える/理解する」と言う意味もあるので、このように会話のつなぎにも使えるということです。
「要はね」、「つまり」と言葉をより具体的に、正確に伝えたいときに使えるフレーズです。
「このレストランが好きなんだ。つまり、料理は美味しいし、雰囲気もいいんだよ」
このI meanは “I mean to say(私が言おうとしているのは)” の省略形です。さらに、“you mean” を文頭に使えば、相手の言っていることの意味を確認することができます。
「寿司と刺身が好きなんだ」
「生魚が好きってこと?」
はっきりと指定せず、「~か何か」と言いたいときに使えるのが “something” です。
「ペンか何か持ってない?」
この場合、はっきりとペンを持っているかどうか尋ねているわけではなく、「何か書くものない?」と尋ねたいということです。
「君たち付き合ってるの?」
「そんな感じかな」
このように “Something like that” と言えば、「そんな感じ」、「そんなところかな」と曖昧にしたりはぐらかしたりすることができます。
会話の中で「えー」や「あー」という言葉をよく使う日本人。
日本人の中にはこの癖をそのまま英会話に持ち込み、英語をしゃべっている最中にも「えー」や「あー」と言う人が少なからず存在します。これらは間を埋める言葉、音という意味のfiller wordsまたはfiller soundsと呼ばれ、英語話者によっては相手に侮りや違和感を覚えるようです。
英会話にはこのような目に見えないさまざまなルール、慣習が存在します。そうした点に目を向けると英会話の質はより一層高まるはずです。
【日常会話をよりスムーズに】