masa osada
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英語ネイティブでない日本人にとって、英語で会話をしている最中は「わからない」の連続ですよね。では、英語で「わからない」と言いたいとき、みなさんはどんな英語フレーズをよく使いますか?
英語初心者の方がまず思い付くのは、中学校で習った定番の英語フレーズ「I don't know」や「I don't understand」ではないでしょうか。
もちろんこの2つの英語フレーズでも「わからない」という意志を相手に伝えることはできます。ただ、それだけでは微妙なニュアンスの違いまでを伝えることができません。
そこで今回は、英語初心者がよく表現に困りがちな4つのシチュエーションをピックアップし、「わからない」と伝えられるさまざまな英語フレーズを紹介します。
最後まで読み終えた頃には I don't know や I don't understand だけから卒業して、よりスムーズな会話を楽しむことができるようになりますよ。
英語で会話をしていると、相手の言っている単語や英語フレーズを聞き取れたとしても、その意味がわからないことがありますね。
英語初心者だけでなく、英語上級者でもよくあります。例えば、病院に行ったときなどの専門用語が飛び交うシチュエーションです。
あるいは、海外に行ったときに、その土地特有の言い回しや、歴史的・文化的背景を知らないと理解できないこともあります。
そんなときはシンプルに「What is/does 〜?」を使って、知らない単語そのものの意味を直接聞いてしまうこともできるでしょう。
「この単語は何ですか?」
「それはどういう意味ですか?」
なお、I don't understand〜 は単語の意味がわからないときよりも、文章を理解できなかったときに使うことのほうが多いので、あわせて覚えておきましょう。
「あなたが何を言っているのか理解できません」
「それがどういう意味か理解できません」
では、もし相手の言った単語そのものが聞き取れなかった場合はどうしましょう。そんなときは I don't know のあとに少し英語フレーズを付け足したり、別の言い回しを使うことで対応できます。
「あなたがたった今言った言葉を知りません(わかりません)」
「あなたが今使った言葉の意味を知りません」
「あなたが今使った言葉を聞いたことがありません」
「あなたがなんと言ったか聞き取れませんでした」
「あなたがなんと言ったか聞こえませんでした」
次は相手の質問に対して、英語でどうやって答えたらいいのかわからないときの表現方法です。
これも I don't know に英語フレーズを付け足すことで上手に対応できます。
「英語でなんて言っていいかわかりません」
「英語でどうやって説明したらいいかわかりません」
ほかにも、例えば職場に電話がかかってきて、「同僚の加藤さんが何時に戻ってくるか」と聞かれたものの、戻り時間が分からないといったときには、
「加藤さんが本日、何時にオフィスに戻ってくるか分かりません」
といったように答えることができます。
ただし「I have no idea」という言い回しには「まったくわからない」「見当も付かない」といった少しぶっきらぼうなニュアンスが含まれているので注意が必要です。
相手が社内の人間の場合に限るなど、使うべきシーンは選ばなければいけませんね。
同様に「I have no clue」も「さっぱりわからない」という意味で使うことができますが、使い所に注意したい英語表現です。
もう少し柔らかいニュアンスで質問への答えがわからないことを伝えたい場合は「I’m not sure」が便利です。
「確信が持てない」のニュアンスで、自信がないときに使うことができます。
「彼が何時に戻ってくるか、はっきりとはわかりません」
では次に、双子の姉妹EmmaとOliviaの区別が付かず、「どっちがどっちかわからない」と言いたいときなどにはどうやって表現すれば良いでしょう。
I don't know which Emma is.「どちらがEmmaか知りません」と言えなくもありませんが、これだと「区別が付かない」というニュアンスは含まれず、「Emmaのこと自体を知らない」ととらえられてしまうかもしれません。
そのため、「区別が付かない」ときは「tell」を使って「わからない」を表現します。
tell といえば「話す」「教える」「伝える」といった意味が一般的ですが、それ以外にも「わかる」「判断できる」といった意味を持っているのです。
「私にはどっちがどっちかわからない」
「私には違いがわからない」
「私には区別がつかない」
「私にはどちらがEmmaかわからない」
それ以外にも主語を「私」や「彼」ではなく、it にすることもできます。
「彼が冗談を言っていたのかわかりにくかった」
「その映画が実際の出来事に基づいて作られたのかどうかわかりにくい」
ほかには、indistinguishable「区別がつかない」や differentiate「区別する」といった英語表現を使うこともできますが、これらは tell よりは少しフォーマルなイメージがあります。
「それらは私には区別がつきません」
「私は、その2つのアイデアを区別することができません」
最後は、発言が聞き取れなかったり、その言葉の意味がわからないわけではないけれど、心情として理解はできないといったときの表現方法です。
例えば、毎日遅刻してくる職場の部下の言い訳に対しては「make sense」を使って、以下のように伝えることができます。
「(そんな言い訳では)何で毎日遅刻してくるのかわかりません」
make sense を使った表現としては、それ以外にもこんな英語表現があります。
「私にはわかりません」
「どうしてそれが未だに起こっていないのかわかりません」
make sense は英会話学校や語学学校の先生が、文法や少し難しい単語の説明をしたあとに Does it make sense? という形でよく使ったりもします。
Do you understand? と同じように「わかりましたか?」という意味なのですが、「理屈が通りましたか?」というニュアンスも含まれているのです。
わかったときは Yes, it does や Yes, it makes sense と答え、わからなかったときは No, it doesn't make sense と答えます。
ちなみに「なるほどね!」と返したいときには That makes sense! と言ったりもしますよ。
なお、doesn’t make sense をたった1単語で表現することもできます。形容詞 inexplicable は「説明・解釈ができない」「不可解な」という意味を持ちます。
論文などの書き言葉や、make sense よりも少しかたい英語表現を使いたいときに便利です。
「この事件が起きた理由は説明ができません」
「全く不可解な事件でした」
ほかにも相手の話が複雑すぎたり、要領を得なかったりして理解できないときには、以下のような英語表現を使うこともできます。
「あなたが何を言おうとしているのかわかりません」
「(言ってる意味が)わかりません」
「あなたの(話の)要点がわかりません」
「結局何が言いたいんですか?」
「どういう意味ですか?」
冒頭でも書いたとおり、I don't know や I don't understand を使っても相手に「わかりません」という意志を伝えることはできます。
ただし、上記でご紹介した英語フレーズを使えば、さまざまなニュアンスを正確に表現できるため、具体的に何がわかっていないのかまでをキチンと伝えることができるのです。
きっと、よりスムーズなコミュニケーションが取れるようになりますので、みなさんもぜひ今回紹介した英語フレーズを活用してみてくださいね。