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日本は「日が昇る国」!英語に登場する「国の愛称」10選

日本は「日が昇る国」!英語に登場する「国の愛称」10選

「自由の国アメリカ」というフレーズを聞いたことはありませんか? このような愛称は、どのようにして定義されているのでしょうか。

vntkg英会話オリジナル教材の「デイリーニュース」を見ていたら、偶然このような記事を見かけました:Country Nicknames: 'Great White North' or 'Down Under'?

筆者はアメリカで育ったのですが、たしかに「The Land of the Rising Sun」や「The Land Down Under」というフレーズを何度も聞いたことがありました。

そこで今回気になったのが、英語にはどれくらいの国にあだ名があるのだろうということ。10カ国を抜粋したので、詳しく解説していきたいと思います!

国の愛称10選

The Land of the Free|アメリカ合衆国

自由の女神

The Land of the Free. 「自由の地」。このフレーズは、アメリカの国歌に由来します。

アメリカの国歌「The Star-Spangled Banner」では、歌詞の最後に以下のようなフレーズがあります。

O say does that star-spangled banner yet wave

O'er the land of the free and the home of the brave?

Smithsonian National Museum of American History

つまり、アメリカは19世紀に作られた国歌の歌詞をそのまま国の愛称として使用しているのです。

ここでついでに、アメリカの有名都市のあだ名もいくつか見てみましょう!

  • The Big Apple(大きなリンゴ)|ニューヨークシティ
  • Sin City(罪の街)|ラスベガス
  • The Windy City(風が強い街)|シカゴ
  • Motown/The Motor City(モータウン*/車の街)|デトロイト
  • The Magic City(魔法の街)|マイアミ

*Motownとは、ミシガン州デトロイト発祥のレコードレーベルです。

日本でも、例えば大阪だったら「食い倒れの街」、札幌だったら「北の都」のように愛称がありますよね。海外の多くの国や街にもこのようなニックネームがあるのです!

The Great White North|カナダ

偉大な白い北」。直訳すると不思議ですね。でも、なんとなくイメージをすればカナダとつながるのではないでしょうか?

シンプルにいうと、great=大きい(世界で2番目に大きい国)、white=雪(カナダの北極圏群島の雪)、そして north=アメリカ大陸の最北端に位置することで、このような愛称になったのではないかと推測されています。

では、カナダの愛称がわかったところで、人気都市のあだ名も見てみましょう!

  • Rain City/Raincouver(雨の街)|バンクーバー
  • Honeymoon Capital of the World(世界のハネムーンの首都)|ナイアガラ・フォールズ
  • Queen City(女王の街)|トロント
  • The City of Saints(聖人の街)|モントレオール

The Emerald Isle|アイルランド

エメラルドの島?

そうなんです! アイルランドは「エメラルドの島」と呼ばれています。でも、宝石が採れるからではありません。この愛称はアイルランドの美しい緑豊かな田園風景に由来しています。

1795年に、ウィリアム・ドレナンというアイルランドの作家が、国を「The Emerald Isle」と表現したのが愛称の起源だそうですよ。

ちなみに、首都ダブリンのニックネームは複数あり、以下のようなものがあります。

  • The Pale(アイルランドにおけるイギリス支配の拠点となった土地の名称)
  • The Big Smoke(カナダ・トロント、イギリス・ロンドン、オーストラリア・シドニーなど、大きな都市に対して使われる愛称)
  • The Metropolitan County(アイルランドのなかの大都市であるため)

さらに、ダブリン出身やダブリン在住の人は The Dubs や The Jacks と呼ばれます!

The Land Down Under|オーストラリア

オーストラリア

オーストラリアは、アジア最南端の島々の下、南半球に位置するため、「The Land Down Under(下にある国)」という愛称で親しまれています。

ヨーロッパの探検家が航海する以前は、世界の最南端に存在すると考えられていた土地をすべてラテン語で「Terra Australis(南の土地)」と呼んでいました。これが、Australia(オーストラリア)の名前の由来なのです!

また、オーストラリア人のことは Aussies(オーシーズ)と呼びます。

では、オーストラリアの人気都市の愛称も見てみましょう!

  • The Bush Capital(茂みの都市)|キャンベラ
  • Emerald City(エメラルドの街)|シドニー
  • Brisvegas(「ブリス」ベン+ラス「ベガス」)|ブリスベン

Brisvegasは、ブリスベンとラスベガスの合成語で、ラスベガスで有名な派手さがないことを皮肉ったことと、ブリスベンがクイーンズランド州で初めてカジノをオープンした場所ということに由来しているそうです。

The Land of the Long White Cloud|ニュージーランド

ニュージーランドの先住民マオリ族は、自分たちの国を「Aotearoa(白く長い雲のたなびく国)」と呼びます。

南北に細長い2つの島からなるニュージーランド。両島とも高い山が連なっており、実際にその上には白い雲がかかっていることが多いそうです。

しかし、Aotearoa は単なる愛称ではなく、政府によって「ニュージーランド」とともに使われることもあり、国名を正式に「Aotearoa」に戻すことを望む声もあるようですよ!

では、ニュージーランドの街はどのような愛称を持つのでしょうか。

  • Windy Wellington/Wellywood|ウェリントン
  • The City of Sails(帆の街)|オークランド
  • The Most English City Outside England(イギリス以外でもっともイギリスらしい街)|クライストチャーチ

BollywoodやNollywoodのように、WellywoodもHollywoodと掛け合わせてできた愛称。ニュージーランドの映画産業の中心地であることに由来しています。Bollywoodはインドの、そしてNollywoodはナイジェリアの映画産業の俗称です。

The Land of the Rising Sun|日本

日が昇る国。

これは、日本の美称・「日出ずる国(ひいずるくに)」がそのまま英語に訳された愛称です。

607年に、聖徳太子が、隋(ずい)の国に遣隋使(けんずいし)を送りました。この際に書いた手紙には、「日がのぼる国の天子より、日がしずむ国の天子へ手紙を送ります」と記載していたそうです。

西洋でも、日本に対してこの名称はよく使われるので、覚えておくといいでしょう。

The Pearl of the Orient Seas|フィリピン

直訳すると「東洋の海の真珠」。素敵なネーミングですね!

フィリピンは1751年にスペインのイエズス会宣教師、フアン・デルガド神父によって初めてこの愛称で呼ばれたそうです。

また、1896年には、フィリピンの革命家、医師、著作家、画家、そして学者でもあったホセ・リサール氏が、最後の詩「Mi ultimo adios(最後のお別れ)」のなかでフィリピンを指す言葉としてこのフレーズを使用しました。

その後、1960年にフィリピンの国歌が改定された際にも、この言葉が使われています。

そしてフィリピンの街や都市にもニックネームがたくさんついています!

  • Queen City of the South(南の女王の街)|セブ
  • Durian Capital of the Philippines(フィリピンのドリアンの首都)|ダバオ
  • The City of Stars(星の街)|ケソン

The Land of Smiles|タイ王国

笑顔のタイ人の少女たち

「笑顔の国」や「笑顔大国」と呼ばれるのが、タイ王国! なぜこのような愛称で親しまれているのでしょうか?

実は、タイには「13個のスマイル」という概念があるそうです。なかには、「知らない人へする礼儀正しい笑顔」や「悲しげな笑顔」、そして「同意できないときの笑顔」など、それぞれにちゃんとした名前もつけられています。

また、タイの首都・バンコクは、The Big Mango(大きなマンゴー)や、City of Angels(天使の街)などのニックネームで呼ばれることがあります。The Big Mango はニューヨークシティの愛称である The Big Apple を真似た呼び方のようですよ。

The Land of the Morning Calm|韓国

韓国は、美しい山々、澄んだ水、穏やかな田園風景など、自然美にあふれた場所ですよね。

そんな韓国の自国民は、国のことを「Chosun(朝鮮)」と呼んでいますが、これを日本語に訳すと「鮮やかな朝」になりますよね。ではなぜ英語では morning calm(朝の平静)と言うのでしょうか?

これは、翻訳ミスという説が有力だそうです。しかし、西洋ではこの翻訳がそのまま国の愛称として長年使われ、定着してしまったのです。

The Gift of the Nile|エジプト

最後はアジアから少し離れて、エジプトの愛称について紹介します。これは、英語で「エジプト」と同義で使われるくらい定着しているフレーズなので、覚えておくといいでしょう!

そして、意味を知れば納得するかと思います。

エジプトの多くは砂漠で、所々にオアシスはありますが、水源はナイル川のみに頼っています。ギリシャの歴史家ヘロドトスは、古代エジプトがナイル川に依存していたことから、この地域を「Gift of the Nile(ナイル川の賜物)」と呼んだことが、この長年続く愛称の起源なのです。

まとめ

いかがだったでしょうか?

10ヵ国の愛称をご紹介しましたが、お気に入りはありましたか?

筆者は、タイ王国のニックネームの由来を知って、驚きました! まさか13個の笑顔があるとは思いませんでした。

人間だけでなく、国や都市にもあだ名がつけられるのって、なんか面白いですよね。特に英語はニックネームをつけたがる言語なのかなと思います。

このような豆知識を覚えて、ぜひ会話に生かしてみてくださいね!